2年が経った

祖父が亡くなってから2年が経った。

2年間いろんなことがあった。祖父が亡くなった後、石垣島で見た海の景色、海岸で吸ったタバコの煙、食べた焼肉の味。岐阜の帰り道、安堵した家族の顔、高山の街並み。マルタ島で見たエメラルドブルーの海、夜の海岸の向こうに見えた舟の灯、パリの街並み。真っ青に晴れ、時が止まったようで、澄んだ椿山荘の神聖な神殿、夜に食べた巨大餃子、これからの光を感じた朝。

 

それでもコロナが日常に落とした陰。自分の脆さが、生きる意味が、この先に何があるのか、立ち止まって振り返ることも知らない1年が光のようの速さで過ぎ去った。

 

人を想う事は難しいことだ。祖父のこと、この一年何度思い出したろう。天国でなんと言っているのだろう。

でもわかる。おそらくこう言ってるだろう。

それでも前へ進みなさい。お前は私の孫だと

 

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