部屋の抜け殻
このたった一枚の隔たりが、こんな薄い一枚が、とてつもない程に厚い壁のように感じた。ここをぶち開ければ何かが変わったのかもしれないと思った。
ここはこんなに広かったのかとつくづく思う。隔てた扉を開ければ光がこの家の中を照らすことを今知った。
洗濯も面倒だ。ご飯も味気ない。自分のためだけの生活とは味気のないものだ。何も作る気は起きない。これが本来だ。
ここから始まるべき未来はいったいどんな未来だったのだろう。何も始まらず消えて行った
一年の歳月が流れようとしている。一体我々はここで何を考え、何を思っていたのだろうか。もう知るよしもないが、自分1人で感じる孤独より、誰かといて感じる孤独の方が辛いものだ。
今日は震災から10年。20歳だった自分。鮮明に覚えている、何をしていたか。あらゆる御霊にご冥福を祈りたい。
https://m.youtube.com/watch?v=hM67rERCAt4